鍵穴は進化するほどに壊れやすくなっているという現実

人間や動物と同じように、道具などの人の手によって作られる製品もまた年月が経つごとに進化しているのは間違いの無い事実です。そのため、ちょっと前は大した機能がついていなかったのに、最近になって改めてその製品を見てみると新しい機能や進化した形態になっていたということも珍しくはないでしょう。しかし、進化することによって全ての製品の全ての機能がプラスアルファされているのかというとそうではありません。というのも、ここ数年で著しく進化してきている鍵穴は、進化するほどに壊れやすくなっているという現実があるからです。この事実には驚きではないでしょうか。

普通であれば、進化するごとにどんどんと性能があがるはずですので、鍵穴についても進化すればどんどんと壊れにくく、そして頑丈になっていくのが当然であると言えるでしょう。しかし、鍵穴の場合はその目的や構造から、どうしても進化していく過程で壊れやすくなるというパラドクスを生み出す宿命があるのは間違いありません。ではなぜそのパラドクスが生まれるのかというと、鍵穴はピッキングなどの犯罪を防ぐためにどうしても構造を複雑化しなくてはならないということがあり、複雑化していくほどに鍵穴は壊れやすくなるというデメリットを作るからなのです。そのため、ピッキングは十分に防いでくれるけれども、ちょっと手荒な真似をして鍵穴を傷つけてしまうなどすれば鍵穴が壊れるということも十分に考えられます。

全国の鍵を使用している方にとっては、進化するほどに壊れやすくなっているという現実はあまりにも受け入れがたい出来事ではないかと思います。しかし、最近のピッキングの手口は非常に巧妙化していますので、どうしても複雑な構造の鍵を設置しなければなら無いことは間違いありません。そのため、進化によって壊れやすくなった鍵穴については受け入れつつ、先に壊れた時の対処法などを考えておく方が良いでしょう。